採集日記(1)

 3月27日 山梨県南部町
 現地着、午前10時。薄日は射すものの気温が上がらない。始めに訪ねたのは、冬に地図検索をしていて見つけた場所で、以前から名前は知っていたが、教えてくれた人のマップが不完全で分からず、放っておいた所である。狭く急な道を登っていくと、富士川流域に特徴的な景観で、「こりゃいるは」という感を強くした。しかし、道をつめるとその先には、例のごとく「採集禁止」の看板。まぁ、無用のトラブルは避けるのが賢明だから早々に退却。登ってくる途中の南向きの斜面で開けている所に車を止め、30分ほど周囲を探索。長袖のシャツでも寒さを感じるほどの気温ではやはり無理で、峠を越えてもう1つ目をつけていた所へ転進した。そこも状況は変わらず、再度の転進を余儀なくされた。
 最後に毎年行っている場所へ出向くと、重機が入っていてスギの伐採をしている。この10年、スギの伸び方が著しく、かつ枝打ちもやっていない、林床の手入れもやっていないという放置状態で、平日の絶好の条件のときですら2桁を眼にすることがなかったものだから、もう行くのはやめようと考えていた所である。皆伐ではなく、間伐ではあるが、斜面にはギャップが随分とできていた。細々ながら個体群を維持してきたであろうここのギフも、ひょっとするとこの伐採で少しは息を吹き返すかも知れない。今年は無理でも、来年以降はやはり行く価値のある場所になってしまった。いつも車を止めるポイントに入ると、周辺の状況は決して春の盛りというものではなく、やっとという感のするもので、花もまともに咲いていない。パートナーも「いつも来るときよりも『冬』っていう感じじゃない」と感想を漏らす。そう、越冬タテハすら翔んでいないのである。時刻は午後1時過ぎ、車の中で昼食を摂り、一休みして帰路に着く。
 一敗地にまみれる。
                                                 
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by luehdorf | 2007-03-29 23:33 | チョウなど | Trackback | Comments(0)
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