放蝶の是非

 ギフチョウの成虫を羽化させて生息地(ホントにそこだったのかは知る由もないが…)に放しましたとか、オオムラサキを羽化させて…なんて話をメディアはさもいいことをしたかのようにデカデカと報道する。でもホントにいいことなのだろうか?
 釣りの好きな人がブラックバスをどっかの沼や湖に放流したら、彼らは同じように「いいことをしました」って報道するだろうか。絶対しないでしょ。曰く、「日本の固有の生態系を壊すから」とか「特定外来生物だから」と。
 在来種であれ外来種であれ、「放す」ということはやってはいけないことであると思う。端的に言えば、「ヒトの傲慢さと勝手な思い込み」でしかないからだ。
 ある場所にある種がいない、それまでにいた種がいなくなったなんてことは、これまでの地球の歴史で繰り返されてきたことであり、必然なのだ。偶然にその瞬間を目にすると、まるで何か人為的な原因で生じた現象のように感じるかもしれないが、何てことのない日常なのである。だから泰然とそれを受け入れ、世の移ろいと感じていく方が「自然」であるのだと思う。カンアオイがあったってギフチョウの飛ばないところはゴマンとある。決して、「いた」ギフチョウがいなくなったんではなく、そこをギフチョウが選ばなかっただけなんだ。ヒトは(要らぬ)知恵を持ったゆえ、本来なら住むべきとこじゃないところにまで生息域を拡大したが、チョウやなんかは「住むべきところ」と「住んじゃいけないところ」をしっかりと分けているんじゃないかな?これってある意味「賢い」んだと思える。住んじゃいけないところに住めば何らかの形での自然からのシッペ返しがあるはずだから…。
 放蝶行為もさかしい「ヒト」のマスターベーションに過ぎない。タッパウエアの中で育てた「過保護」なチョウチョには、いきなり放り出された自然界はとっても厳しい環境じゃないの? 黙ってたら餌をどんどん補給してくれたのに「自分で餌を探しなさい」って…、事前のトレーニングなんかないわけだし。 だから、飼えなくなったペットを捨てるのと何ら変わりないんだってことですね。
[PR]
by luehdorf | 2006-11-04 10:11 | チョウなど | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : https://himegi.exblog.jp/tb/4483251
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by デッシー at 2006-11-05 16:50 x
しかしハッシーとデッシーで環境と教育を考える本が出せますね。その位、まじめに考えてる(笑)
で、なんなんだろう今のガキ(あえて)は! 店に来てもラックを背にもたれて立ち読み。座り読みは当たり前。注意すれば万引き。小学生が親と来て、そんなことしても親も何も言わない。親が逃げてる。嫌われたくないのは親?そんな親も世間では媚び諂い生きていて、子供にはそんな暮らしさせたくないと考えているのか、あるいは今を逃したらそんな自由ないからといううれいなのか。いずれにせよ社会は甘くない。それを作っているのはあなたたちだから。放蝶も同じだと思います。甘やかして損するのは我が子。やい、弱い遺伝子が残ったらどうしてくれるんだい、って頑固親父ギフ&オオムラサキは言ってます(笑)
Commented by 蝶々ハッシー! at 2006-11-05 23:29 x
デッシー様
 メディアの言うことなんか鵜呑みにせずに、何が「ホント」なのかを自分で検証することが大切だと思う。今、「金沢城のヒキガエル(奥野良之助著)」を読んでます。途中経過の感想は、「ダーウィン、間違ってるかも…」です。著者は、ヒキガエルなんかとつきあってたから全然論文が書けず、退官するまで「助教授」だったという反骨の人なんですが、どうでもいい論文でも数書きゃポストが上がっていくっていう、今の風潮にも首を傾げざるを得ないだけに、ちょっと根性入れて読んでみます。
 頑固親父ギフの称号、ありがたく頂戴します。ちょっと変わったことを2人で始めてみようか?
<< 入笠山に風力発電? お土産から感じたこと >>