天然林って?

 浅間山系の地蔵峠と車坂峠を結ぶ道沿いに、「400年のカラマツ天然林」と看板のついた林がある。あんな標高のところにカラマツが自生したとは思えないから、400年前に誰かが植えたんだろう。つまり400年経過したから「天然」と看做すってことなんでしょう。随分といい加減な話であると思う。
 まず、カラマツについてのボクの思いからいうと、決して嫌いではないがありすぎだよ。梅雨時の新芽の先の結露、晩秋の黄色い枯葉のシャワーと確かに季節を感じさせる風情はある。ただ、カラマツの林ってカラマツばっかりでほかの植物が見られない。だからムシも見られない。ヤニが強いのか、何か化学物質を分泌してのアレロパシー(他感作用)なのか…。平地に見られるセイタカアワダチソウの大群落を思い出してしまう。
 長野の他の地域では、戦後すぐの林野行政により、広葉樹を伐採してカラマツを(わざわざ)植えたと聞く。成長が早いからとか、用材として利用しやすいとかで…。それがどのように転換したのかは知らないが、結局ほっぽらかしにされてでっかいカラマツの林だけが残った。ってことは、あと300年ほどで入笠山のカラマツ林も「天然林」てことになるのか。勘弁してほしい。
 天然林てのはクレメンツの「遷移説」を挙げるまでもなく、植物が競争した結果できあがった極相林あるいはその遷移の途中の陽樹林なんかをいうべきだと思う。全部人が手を加え、時を経たから天然だなんて詐欺的だ。
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by luehdorf | 2006-10-13 13:52 | チョウなど | Trackback | Comments(2)
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Commented by デッシー at 2006-10-16 09:24 x
キタキチョウの次はヤマトスジグロシロチョウだって……本当なのかな? 確かに科学的進歩は著しく、分類も正確にできるようになっていくでしょう。ただ、どうも名前を残したいという人がいるのも事実なようで…。
Commented by Luehdorf at 2006-10-16 10:31 x
デッシー様
 キタキチョウもヤマトスジグロも学研の新しい図鑑で見てみると、原記載は18,19世紀だよね。だから改めて新種だっていうんじゃなく、精査したら別種でしたって感じに思えます。特に、キタキはキチョウとは食性がまったく違うみたいだし…。ヤマト、エゾと普通のスジグロはいいです。だってこれまでの分類だって、翔んでるところじゃnapiなのかmeleteなのか区別できなかったんだから。ギフとヒメギフの混生地で両方が混飛してたって違いは分かるし、モンキとミヤマモンキだって一緒にいて見分けられるんだよ。ボクにとっては翔んでるのを見て区別できないやつは、採ってきて後で調べりゃいいやってなっちゃうんです。
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