どっちに合わせるか?
1974年の夏だった。ボクが所属するサークルは、東北周遊券を目一杯使う目的の奥羽山脈+早池峰山の採集合宿を行っていた。
焼石岳に始まり、早池峰、岩手山そして八幡平。途中脱落OKの気楽な採集行だった。焼石は夏油から入って経塚山経由、金明水避難小屋泊の本峰ピストンの予定だった。夏油から4時間ほどで経塚のピークに着いた。なだらかな草つきのピークにはベニヒカゲが乱舞していた。採り屋はF田、H合、O島の3年トリオと2年生1人、そして体育の4年という何とも毛色の変わったムシ屋であるボクの計5人。そ~れとばかりにネットを振り始めた。すぐに「ツ抜け」したボクは20弱で避暑に来ているアカトンボと遊び始めた。 1時間ほどたっても残りの4人はネットを振っている。もう3桁はいったろうと思い、撮り屋のS野に、「あんなに採ったら展翅板が間に合わないだろ?」というと、「あいつらは展翅板に合わせて採るんじゃないんです。採った数に合わせて展翅板を用意するんですよ」。 何という発想だろうか。彼らが大量の三角紙を用意していたのはそれでだったのか。ボクはいつも三角缶の中の分だけを考えていたのだから驚いたのなんの。そうすると箱だって採ったチョウチョの数に合わせて用意するのか。舎費が月額100円の自治寮住いの身にはとても真似のできることではないと思った。 そんな思いはいまだに消えず、この春、20年ほどお付き合いさせていただいている兄貴分、「テツ兄」から携帯展翅板をもらったので、何本かの展翅板を買い足したが、ボクの持ってる展翅板で一番古い奴は、'62年頃に仙台の藤崎デパートで買ったもの。飴色に変色してとってもいい味を出している。何せ上板が可動式なんだ。三角紙の予備こそ持っていくようになったが、今でも「展翅板が間に合うかなぁ?」と考えながら採っている。基本はワンペア+採卵用のメス。
by luehdorf
| 2006-10-20 01:35
| チョウなど
|
カテゴリ
以前の記事
2015年 09月
2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 07月 2010年 05月 2010年 01月 2009年 11月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 11月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 フォロー中のブログ
外部リンク
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
その他のジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||